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ポルトガルで一番美しいモンサント(Monsanto)村から考えるポルトガル風建売住宅のデザインについて
たしかにポルトガルが強かったことがわかります。。
ポルトガルで一番美しいモンサント(Monsanto)村の特徴
赤い瓦屋根が印象的です。古いものは石板を屋根に置いているものがあります。
瓦なんて釘で固定するのは最近の話で基本は置くだけというのが世界共通で一般的だと思います。
また、石積みもセメントが間に充填されているものはホテルなどの宿泊施設で近年作られたのではないかと思います。
空積みの石積みが意外と丈夫だということは確かなようです。
地震が多い日本においても、土留では、石積み擁壁が1番原始的で簡単で効果的だったわけです。
まして、モンサントのような岩山を削って作られた村のような場所では石を活用する技術がこれでもかというほどに生かされています。
人間の知恵だけで、城壁や階段まで空積みの石積みで作ってしまうわけです。
すごいものです。
逆に木はそれほど見当たりません。
乾燥地域なのでしょう。
石の方が優れた建材ということなのでしょう。
人間はその土地にある自然のものを利用して建物を作ってきました。そのノウハウこそが叡智です。
レンガのような正確に石を長方形に切り出した物もあります。これは鋼鉄のノコギリを人力で切ったということでしょう。
おそらく、楔を打ち込んだりハンマーで叩いて整形したものとは違うと思います。
こう見ると、非常に高度な鍛冶屋の技術があったことがわかります。
そして、世界最強のポルトガルというのもうなづけます。
モンサント(Monsanto)の建物から探るポルトガル風建売住宅のデザインについて
今の建売住宅でポルトガルのモンサント村のような建物は見当たりません。
では、どこかデザインの参考にされている箇所はあるでしょうか?
それは、
石積みの模様を描いたサイディングボードです。
これは最近の流行りではほとんど見られないと思いますが、以前のレンガ風のサイディングの変わり版という感じで石積みをプリントしたサイディングが町中の建売で見られた気がします。最近ではほとんどベタ塗り一色ですが。
また、モンサント村の建物は軒が全くありません。
屋根までは瓦葺きで日本でもよく見かけるタイプなのですが、軒や庇が一切ないのです。
乾燥しているエリアであるため雨は少ないし、
石積みのため大きな窓はないので西日の心配もなかったのでしょう。
こういう理由が正しいのかはわかりませんが、おそらく機能的な理由があってのことだと思います。
逆に石積みで軒をたくさん出すなんてできません。
構造材に木を使っていれば可能ですが、さすがに石だけでそれは無理です。
軒や庇がない家は、設計事務所などが始めたのが流行りだしたのが最初なのかもしれませんが、一気に建売で軒がほとんどない家が登場するようになりました。
容積率を浮かすことができます。
建売ならより効果的です。
ただ、目地コーキングに自身がないとこれは雨の多い日本では難しいものがあります。
また、南側の窓で庇が無くてもカーテンを締めたり、遮熱窓があればなんとかなるでしょう。
そんなわけで、ポルトガルの建物も建売のデザインに大いに貢献していると言えそうです。
やはり、昔、繁栄した国の建物を見ると参考になりますね。