目次
道路から2mの階段がある土地は住みづらいか?買ってはいけない?
絶対に辞めた方がいいです!おすすめしません。
それでもまだ買いたいと思っている?
1.8mだったらいい?
いや、そんなことはありません。十分すぎるほどリスキーです。
でも、ゆるやかだったらいいんじゃない?
いや、そんなゆとりのある敷地はありません!
高齢時に困る?
車いす用の外付けエスカレーターを付ければいい?
そんなことじゃありません。
坂道に◎のマークが付いてたら危険ですよ!っていうのと同じくらいやばいことです。
どうしても安いから買いたいのですね?
でも、買ってしまったら、あなたは一生後悔するかもしれませんよ。。。
階段の角度が急すぎてもはや壁?
世の中に買ってはいけない物件があるとしたらそれは階段 物件なのかもしれません。
というのは言い過ぎ かもしれませんが、
でも、あながち間違ってはいないような気もします。
数十センチ例えば50cmぐらいの階段であれば全く問題ないと思っていいかもしれません。
ただし、2m 近い階段には本当に注意が必要だと思います。
買う前にぜひ検討してください。
道路から家の玄関までに2m 以上の段差があるような家の場合は特別な許可が必要なので、2mというのを1つの区切りとしています。
もちろん4mとか5m、もっとそれ以上あるような階段があった場合にはなおさら後悔する可能性が高いです。
2m以下の階段というのは許可がいらない高さなので擁壁で造成したような宅地には非常によくある高さだと言えます。
例えば、階段というのはどれぐらい急なのかというのは法律で決められています。
あまりにも急な階段の建物を建ててしまうと住む人が困るので、これ以上急にしてはいけないという決まりがあります。
しかしそれは建物の階段の話で 道路から敷地に入るための急な階段ついては厳密な規制があるのかはよく分かりません。
でも、建物にこのような決まりがあるために外の階段もある程度考慮されているといえるでしょう。
だいぶ昔に造成されたような宅地はとても急な階段があるかもしれません。
しかし、新しく作られた宅地であればそれほど急なことはないでしょう。
宅地というのは無駄がないようにできる限 効率的に作られているものです。
そのため階段はできる限 急な角度で短く済ま せようと考えて作られています。
もし、2m 近い高さの階段があった場合はほとんど規制に近い限界の急な階段になっていると言えるでしょう。
この角度の2m の階段を目の前にして見るともはや 壁のように感じます。
これは大げさでも何でもなく本当に壁のように感じます。
毎日登っていれば慣れるだろうと思うかもしれませんが、 確かになれることはなれます。
でもどうしても乗り越えなければいけない困難が待っているということを忘れてはいけません。
自転車をかついで登るパワーがあればいいんじゃない?
さて、壁のような2m近い階段がそびえ立つそんな敷地に建てた家の玄関にたどり着くためには毎日の出入りで 一山超えなければなりません。
これは先ほど急な角度になっていると壁のように感じると言いましたが、まさにその壁を自転車を担いで 上り下りしなければいけないということが起こるかもしれません。
それは一体どんな時に起こるのでしょう?
例えば、敷地の形が旗竿地になっていて車をとめた後ろに階段があってそれを登ると玄関があるようなケースで起こり得ます。
建売のようなギリギリまで効率化を求めた区画割りの造成では旗竿地の路地状の部分は限界まで細くなっています。
この部分に車をとめてしまうともはや人が1人通るのがやっとのスペースしか空いていません。
そのため、このスペースは空けておいて人や自転車が通れるようにしておきます。
通常はこの車の後ろに自転車をとめておくことが多いかもしれません。
しかしながら、2mもの階段があるような敷地の場合は旗竿の路地状になった部分の長さが短くなっています。
そうなると、車の後ろに自転車をとめるようなスペースがなくなってしまいます。
通常、このような敷地を買って家を建てる人は子供がいて大きくなったら自転車に乗るようになるでしょう。
すると、2台や3台や4台という自転車を置かなければならなくなります。
このような階段の物件の場合車を止めた状態でちゃんと自転車をとめられる スペースがあるか確認する必要があります。
もしそのようなスペースがなかったらどのようなことになるかと言いますと、
毎日、子供たちが通学で朝出かけるたびに自転車を担いで2mの階段を降りるのです。
また、暑い中 帰ってきたら 自転車を担いで 2mの階段を上るのです。
これが子供が大人になるまで毎日続くわけです。
まあ、自転車で学校に通うケースはあまりないかもしれませんが、塾などに行くことになるとやはり毎日のように乗ることになるでしょう。
その時に2m の階段を 重たいママチャリの自転車を担いで子供が登るようにするというのは非常に困難なことになってきます。
もう電動自転車は不可能と言っていいでしょう。
これが坂道がないような地域であればいいのですが、坂道が非常に多いようなエリアにおいては、
このような物件に住んでしまうと電動自転車が買いたくても重たくて階段が登れないので買えないという非常に悲しい結末になってしまいます。
作るときにクレーン車が入れなかったから長い柱が使われていない?
さて、自転車の問題は非常にパワフルな大人が毎日子供のために担いで登り降りしてやればいいんだという強い意志をお持ちの方には問題ないかもしれません。
でも、もう1つ 重要な問題があります。
それは敷地がオープンな道路に広く面した四角形のきれいな形の土地であれば問題ないのですが、旗竿地のような形状の敷地になっている場合は注意が必要です。
家を建てる時に建売住宅として販売される時は同時に10 棟ぐらいまとめて 建ててしまいますので周りが邪魔になるということはありませんが、
一軒だけをたてるという時には周りが家に囲まれていると困ったことになります。
通常は柱などを運ぶ時にクレーンを使って運ぶのですがそのクレーンが使えないことがあります。
クレーンが使えない場合、手作業で数人がかり運ぶのかもしれませんが、もしかしたら作りやすいように長い柱を使わないでたてるかもしれません。
これは2階建てであれば 2階の屋根まで届く長い柱が何本か使われていることが構造上の強さのポイントとなるのですが、全ての柱を1階分の短い長さに切って建設するという方法を使うことがあるかもしれません。
強度は問題ないとは思いますが、やはり長い柱が全くないというのは少し不安になってしまいます。
もちろん問題ありませんと業者はみな答えるでしょう。
それは2階建てでは負担が少ないので 厳密な構造計算をしなくて良いというのが 理由 かもしれません。
解体するときに重機が入れないから売るときに値段が下がる?
今度は 逆に解体する時の話です。
解体する時にも周りが家に囲まれている場合は重機などが入って作業できないことがあります。
特に階段の物件の場合は注意が必要です。
階段になっていることによって、階段の高さをものともしない大きな重機を使うか、重機自体を階段の上まで運ばなければいけないかもしれません。
これがまた旗竿地のような細い形状の敷地になっている場合は重機が使えないということが出てくるかもしれません。
もし、重機が使えなければ人力で解体するという方法を取らなければなりません。
こうなると、解体するのも廃材を捨てるのも全てのコストが割高になってきます。
そしてこのコストが2m 近い階段があるような物件を売る時の値段に響いてきます。
当然、割高になった分 、売れるはずの値段から安くなってくるということになります。
また、重機が使えるか使えないかがわからないという状態で個人の人が買うことは難しくなってくるので、
なかなか売れないという状態になるかもしれません。
そうなったらどんどん値下げしていかないといけないので、結果的にとても安い値段で売らなければいけなくなってしまうかもしれません。
こんな感じで解体作業のことを問題ないとわかっている人が買うときにはお買い得な物件として、とても美味しいと感じる人もいるかもしれませんが、売る方にとってはちょっとした災難になってきます。
もし、このような2m近い階段 物件に囲まれたような敷地に住んでいる人は周りの家の土地が、待っているだけでどんどん と安くなってお買い得になってくるので覚えておくといいかもしれません。
擁壁で高台になっているから使える土地の面積が狭い!
2m近い階段がある敷地ということは自動的に擁壁がついている物件となってきます。
家を建てる土地に行くために道路から2m上がらないといけないということは 家を建てられる場所が限られてくることになります。
ものすごいお金をかけて2m の階段を上手く利用して家の中でスキップフロアのように活用するということをしない限りは、建物 階段の上の限られた土地に建てるということになります。
駐車場部分をとるとなると家が建てられる階段の上の土地は自動的に狭くなってきます。
また、擁壁のタイプが新しいRC 擁壁であれば垂直になっていますが昔の斜めになっているタイプですと有効に使える土地の部分が少なくなってしまいます。
その土地の建ぺい率 いっぱいまで建物を建てたいところですが、残念ながら物理的にたてることができないということになってしまうかもしれません。
これは非常にもったいないことで、建物が建てられる面積がその土地の売却時の価格に反映されてしまうので固定資産税は高くても売値は安いという土地になってしまいます。
本当に残念な感じがします。
擁壁のメンテナンス費用が高額になる!
これは擁壁がある土地に共通して言えることですが、2mぐらいの高さの擁壁があるということはその擁壁が古くなって作り直さなければいけない時に非常に高額なお金がかかります。
もちろんこのような土地には、坂道に沿っている土地で入り口が道路と同じ高さになっていて一部分が高い擁壁になっているというケースもありますし、道路から2m ぐらい上がる階段があるという土地のケースもあります。
前者の場合は、擁壁は道路に面しているので作り直す時も工事は楽にできそうです。
後者のような階段のあるケースでは、隣の敷地と接している部分が擁壁になってたりします。
つまり、擁壁を作り直す時に隣の家の敷地の中に入らせてもらわなければいけないということになります。
さすがに工事をする時に 駄目だという人はあまりいないかもしれませんが、植木があったり、物置などの構造物が作られていた場合は工事ができないこともあるでしょう。
もし、擁壁を作り直すのがお金の問題だけじゃなく、物理的にハードルが高そうだということになったらやはり売却時にその土地の値段は下がってしまうでしょう。
費用を自分がもって構造物を一時的に移動させてください!
と、お願いする形になります。
駄目と言われたら、それまでです。
このような理由から擁壁がついている物件はその擁壁の状態によって土地の価格が大きく下がってしまうことがあるということを忘れてはなりません。
もし、擁壁が既に数十年経過しているような敷地で2m 近い階段の物件があった場合は、次に建てる時に擁壁を作り替えたいのに物理的に隣の敷地に構造物があって作り直せないという状態になってしまうことがあるかもしれないために値段がとても低くなるというリスクもあるということも覚えておいてください。
擁壁を何も見ないで買うような人がいればラッキーですが、そんな人をいつまでも待っているというのは辛いものです。
実質的に売れない土地というものになってしまうかもしれません。
訳あり物件ということで相場よりも相当 安い値段で売り出さなければならないでしょう。
以前、不動産屋さんが擁壁がある物件をしきりに気にしていたことを思い出してしまいます。
これだけ言っても買う人はたくさんいる!
この土地所有というシステムはお手玉と一緒で誰かに売らない限り終わりません。
なんだかんだいって売り抜けようとあの手この手を使ったりしますが、だいたい世の中の人はほとんど何も考えずにいきている人が多いのでやっぱり、何も考えずに買う人がいるものです。
すでに2mの階段物件でボロボロの擁壁を持っている人も諦めずにレッツトライ!
ということでしょう。
人生とは、ある種、そういうルールの競技なのです。