石油ストーブを使うと、排気に水蒸気が多量に含まれます。
CO2とかCOとか言ってる場合じゃないくらいH2Oが出ているのです。加湿器をつけているようなもんです。
これがまた、ここ最近の厳しい冬の寒さによって、電気で動くエアコンの暖房だけでは寒くて仕方がないという家が多いのです。さらにガスもはちゃめちゃに高騰しているので、泣く泣く石油ストーブを使う方もいるでしょう。
しかし、この石油ストーブを使うことによって結露が大発生してしまう恐れがあります。最悪、知らない間に数年でボロボロに家の見えない部分が腐っていたりするのです。
結露によって日本国民にとって一番大事な財産である木造戸建住宅が見るも無残に価値を失ってしまうことがあります。
雨漏りはすぐに気がつけますが、結露は気がつかないので最終的に腐って壊れてしまうまでわかりません。かなり手強い問題です。
壁内の結露
これはあまり起きにくいですが、断熱住宅が増えたことにより、壁の中に温かい空気が入ってしまって結露してしまうことがあります。
断熱材が入っていない住宅がまだ結露しなくていいという話もあるくらいです。
勾配天井内の結露
これが厄介です。
最近は安さを売りにしたパワービルダーの建売住宅でも勾配天井が多くなってきました。機能的に、デザイン的に優れているので採用されるのですが、これによって天井内結露のおそれば出てきました。
これは部屋の中で温められた空気が勾配天井の中に入ってしまって、冷たく冷えたガルバリウムやスレート屋根の下の野地板に当たって結露してしまって野地板が腐るというものです。
野地板自体は1枚数千円というホームセンターでも売ってるような安い合板ですが、これが腐ると屋根が抜けてしまう、取り替えるのに手間賃がとてもかかるというものです。
まあ、その数百万を気にせず払えるならばどうでもいいのですが。
コストぎりぎりでローンを組んで買っている住宅に限ってこういう災難に見舞われますので、ほとんどの場合どうすることもできずに、リフォームローンなどで借金を増やしてしまうものです。
こんな感じで、日本人は木というかなり弱い素材に数千万円という高額なお金を使って資産と見なして、それに固定資産税という税金までかけられているのです。
なんだか、悲しいですね。