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オーストリアで一番美しいハルシュタット(Hallstatt)村から考えるオーストリア風建売住宅のデザインについて
孤高なお金持ちが好みそうな街ですね。
いわゆる庶民が住んでる街とは違いそうです。
オーストリアで一番美しいハルシュタット(Hallstatt)村の特徴
まさに、山の中の村という感じの場所です。
日本の高原のきれいな別荘地やスキーリゾートの夏場の姿のようにも見えます。
違うのは、日本のような煩雑さと看板がないことです。
自然をメインとしている観光地です。
新しい建物は、色とりどりに塗り壁の上にペイントされています。RC造と木造の混合構造なのかもしれません。
古くからある建物は木の板張りの木造建築がメインのようです。山の中の村といういこともあって木材が豊富なため自然とこのような建築様式となったのでしょう。
建物はどういう作りが優れているか?
というよりは、その土地で容易に手に入る資材でつくるものだということがよくわかります。
気が生えていない岩山であれば石積みの家になるのは当然です。
日本が岩山だらけじゃなくて幸いでした。
年に何回も倒壊していたのでは住めたものではありません。おそらく、日本の文明は相当おくれていたはずです。
適度な緯度と雨の多い気候であるから、木が育つのです。森ができるのです。
ハルシュタット(Hallstatt)の建物から探るオーストリア風建売住宅のデザインについて
ハルシュタット(Hallstatt)の建物は日本でも大いに参考になると思います。
基本的に日本で従来から存在した工法と同じような木造による建築で屋根は薄い瓦を葺いてあります。
これなら日本でも似たような建売住宅があるような気がします。
おそらく、昭和初期の建売住宅ではこのような木の板張りの建売が多かったことでしょう。
建売という形式が存在したかはわかりませんが、木の板張りの家は日本ではもうほとんど見かけることはありません。
見た目が古くなってしまうことが原因です。
街の様子が近代的になっていくと、森がなくなり、石とガラスの高層ビルが増えます。
こうなってくると、木の経年劣化したものを風合いとして見れなくなってくるのです。
森の中であればそういう傷んだ板張りの壁も味があっていいのですが。。
現代では、木の板を模倣したサイディングが登場しています。
結構近い感じになっています。
さらに木の板に色を塗って、黒とか茶色などの木の板を再現しています。これによって、少し高級な建売では板張り風の外壁が登場しています。
ハルシュタット(Hallstatt)の建物のように屋根が大きく軒下が広い家は建売ではもう見かけません。
木の外壁を守るために容積率を犠牲にしてまで建てるのです。
現代の建売住宅ではこのような余裕はありません。
お金持ちの注文住宅に見られる様式です。
しかし、今の日本では、経年劣化で真っ黒になった杉板の壁なんて放置された空き家くらいでしか見られません。
もし、オーストリア風建売団地を作るなら、高級、富裕層向けに、やはり郊外の自然豊かなエリアに作るのがいいかもしれません。